マンガアシの教科書

22歳でアシスタントとして漫画業界入りし、プロ漫画家になったはいいけどヒット作無しで30年経過した男の告白ブログ/Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です

漫画アシスタント 普通の一日 パターンB

 
■ご挨拶
こんにちわ。漫画アシスタントの流星光です。
デジタル在宅で漫画の背景・仕上げなどをやらせてもらってます。
 
今回は、普通の一日パート2ということで、
とある先生のお手伝いをした時のタイムスケジュールを
紹介させていただきます。
 
この「普通の一日」シリーズは、
一回一回は大したことないんですけど、
ためていくと資料的価値が出てくるんじゃないかと思ってます。
 
■仕事初め
今回は、
3日間の約束の先生の時のお話です。
 
この先生は、その後数年にわたってお付き合いがありましたが、
その最初の初日の時のお話です。
 
午前10時からスタートの約束でしたが、
9時45分くらいにメールに添付されて
いろいろ送られてきました。
 
使用する予定の資料写真、
実際に背景を描くコミスタファイル。
小物とか、描くのが面倒な植物、トレースする背景などです。
 
そして、9時55分くらいにスカイプチャットで挨拶がきました。
「お早うございます。今日から、よろしくお願いします!」
こちらからも
「今日から、よろしくお願いします!」
と挨拶を返します。
 
で、すぐ仕事の指示です。
 
「建物A」「建物B」「花束」「宝石箱」
の順番でお願いします。
 
とか
 
お送りしした資料写真を参考にお願いします。
 
とか、
 
パターンはろいろですが、
端的に指示がきます。
 
 
で、10時になったら作業を始めます。
 
すると最初の背景の下描きをやってるうちに、
またすぐ指示がきました。
「なんだろう?」
と思って開くと、また資料写真とか原稿ファイルとかが、
いろいろ入ってます。
 
つまりは、新しい指示です。
全部できるか不安なくらい。
 
3日の約束だったはずだけど、とりあえず、初日では無理、という分量です。
というか、3日でギリギリできるかどうか、という分量。
ちょっと不安になりました。
全部できなかったら、どうなるんだろう…と。
 
11時40分 お昼の時間です。
「では、お昼休憩いただきます」
と宣言して、お昼休憩とります。
 
1時間後仕事再開。
 
僕は、いちおう5分前に仕事を再開することにしています。
つまり休憩時間は55分ということになります。
「戻りました。作業を再開します!」
とチャットを送ると、
また新たな指示が来ました。
 
これはもう到底、3日間ではできない量です。
これは一体、どういうつもりなんだろう…と
初日から、不安をかかえてしまいました。
 
そうこうしているうちに22時。
預かったファイルの中で、
完成したページ2枚ほど送り返しましたが、
まだ全然残っています。
 
22時ジャストに先生からスカイプチャットが届きました。
 
「時間ですので、今日は上がってください」
 
22時ちょうどです。タイマーか何かをセットしているのでしょう。
初日は、指示通りに作業を終えました。
 
 
■2日目
翌日も、きっちり10時から22時のお仕事でした。
10時に「お早うございます。今日も、よろしくお願いします!」
と挨拶をして。
 
背景が完成したら、送って、次の背景にうつります。
そうやって、
二日目も、
22時ちょうどに「今日はあがってください」とチャットが来たので終了しました。
残りの背景、明日中に終わるだろうか…という不安を残して。
 
 
■最終日
翌日、最終日です。
一日じゅう仕事をしましたが、
結局預かった背景は、終わりませんでした。
 
ずっと不安を抱えながら作業していましたたが、
21時50分くらいに先生からスカイプチャットがきて、
 
「どうですか。終わりそうですか?」
 
と聴かれました。
 
預かった背景のうち、2枚ほどが手つかずで残ってしまいました。
僕は正直に報告しました。
 
すると先生から返信が。
 
「了解しました。では、いまやっているページまで上げていただく事は可能でしょうか?」
 
つまり残業してほしいという相談です。
僕は快諾しました。
 
「ありがとうございます。終わらなかった分は、パソコンから削除してください」
との指示がありました。
 
結局2時間ほど残業して、作業は終了。
約束のアシスタント料とは別に、残業代をいただきました。
 
この先生とは、その後、数年にわたっておつきあいがありましたが、
とりあえず、アシスタントが、終わらないくらいの量の背景を先に渡して、
終わった分だけを送り返してもらう、というスタイルのようでした。
 
以上。
とあるパターンの普通の仕事のご紹介でした。
 
 
■反省点
で、この仕事での、現在の僕から見た
「あの時は、こうすれば良かったな」という反省点ですが、
 
とりあえず、自分がこの作業にどのくらいかかるという概算が出せなかったのが悪いところですね。
 
「終わりそうにないなあ…どうしよう」
 
と不安に思ってるのではなく、
はっきりと概算の時間を割り出して、
「これは終わらないと思いますが、どうしましょう」
と先生に質問すべきです。
そうすると、
「終わらなくても大丈夫なので、出来るところまでお願いします」
みたいな返答が返ってきたと思います。
 
そうすれば、不安やストレスをかかえながら仕事をすることもなかったワケです。
 
在宅アシスタントをやっていて、必要なスキルだなと感じるのは、
まあ、どんな仕事でも同じなんでしょうけれども、
自分は、この作業にどのくらい時間がかかるのか、という
概算を出せるかどうかです。
 
出来ない人、苦手だなという人も、
とりあえずやってみましょう。
「このページは、おそらく〇〇時に終わるだろう」
と予測を立てます。
で、やってみた結果、予測とずれていたら、
自分の感覚を少しずつ修正していきます。
そうやって、なるべく正確に終わり時間の予測を出せるようにした方がいいと思います。
 
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