こんにちわ。漫画アシスタントの流星光です。
最近はデジタル専門。
家から一歩も出ずに仕事してます。
今回は、漫画家の先生から来る仕事の指示 2 ということで、
原稿ファイルは、
先生から送られてきた原稿に似せて
すべて僕が描いたものです。
枠線とか、ちょっと変えたりしてます。
描いてあるキャラは僕のオリジナルキャラです。
まず、こちらの先生です。
中央に写真が貼ってあって、
ちょっと表示色を薄くしています。
で、その上から別レイヤーに赤文字で、指示が書いてあります。
この写真は、僕が自分で撮影してきたものですが、
実際の先生の原稿にも、先生が撮影した写真が貼ってありました。
ネットで拾ってきた写真とかとトレスNGなんですけど、
その場合は、先生のほうから、注意があると思います。
何もなければ、いちおうトレスOKかどうかを
こちらから質問した方がいいと思います。
次の先生です。
背景の指示を受けるときは、
まだネームのOKが出たばかりの状態とか、
やっと下描きが入った状態という場合も多いです。
これは3コマめの背景指示です。
写真が貼ってあって「足りない部分はテキトーに書き足してください」
と指示があります。
中央に人物がいますが、
人物にかかる部分は描かなくていいのか、
それともコマの中は全部描くのかは、事前に聴いておきましょう。
このコマでは人物に隠れてしまう箇所でも、
別のコマにコピペして使うことがあるので、
こちらで勝手に決めつけないようにします。
赤い枠で、枠からはみ出して
「ここまで描いてください」という指示がありますから
別のコマにコピペして使うんだなと推測できます。
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次の原稿です。
参考写真なしの背景指示です。
青いラインで、ざっくりとしたアタリと
「校舎」とか「木」「ビル」「でんちゅう」とか
書いてあります。
こういう場合は、資料写真をもらえない場合は、
ネットで資料を探します。
経験上、
「学校」「校舎」「校門」「電柱」「ビル」とか
たぶんこの原稿のこういう風景の場合は、
自分の生活圏で、似たような風景がないか思い浮かべて
目当ての風景を見つけられる気がします。
その場合、拾ってきた画像のトレースはNGです。
何となく雰囲気をつかんで下描きを入れて、
先生にチェックしてもらいます。
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次の原稿です。
僕の漫画『テン喫茶』の第一話の原稿です。
ざっくり背景のアタリが書いてあります。
先生の原稿に、指示の感じが似ていたので採用しました。
参考写真は無しです。
ひとコマごとにパース定規を使って下描きを描いていきます。
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はい、これもザックリ系ですね。
大病院 ということなので、
グーグル画像検索、大活躍です。
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これは、人物まったく入ってません。
下描きもなしです。
ネームをそのまま貼りつけた状態のようです。
1コマ目と5コマ目 に背景を入れて欲しいという指示です。
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次の原稿、これは見開きになっています。
ネームが貼り付けられた状態です。
すみません、ちょっとわかりにくいかも知れませんが、
この原稿の場合は、全コマ背景を入れるんじゃなくて
右ページの5コマ目と
左ページの1コマ目 に背景を入れる感じの指示だったと思います。
貼り付けられています。
このままだと線が均一すぎたり、形がテキトーだったりするので
もうちょっと細部を修正してください、
という指示でした。
プラス、走っている車の地面の影と、バックのスピード線を描いて
走ってる感を出してください、という指示でした。
左の1コマ目は、以前書いたものをコピペしてもOK、
しなくてもOKという指示です。
コピペする場合は拡大や縮小することになるので、
線の太さを調節して足りないところを書き足してください。
という指示でした。
この先生は、コピペが多いので、
すべての線をベクターレイヤーで描いて欲しいという指示を
最初にもらってます。
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次のページは、トーン処理の指示です。
指示は「テキトーに影つけてください」
という感じでざっくりしたものです。
床だけ、「薄いグラデ」という指示があります。
あと、小さいですけどバッグにもグラデという指示があります。
指示の赤いラインの途切れ目とか、曖昧な場所もあるんですが、
指示通りテキトーに、そしていい感じに仕上げるのが
アシスタントの腕の見せ所です。
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次の原稿、これも見開きです。
ネームが貼り付けられています。
赤紫で書かれたのが指示です。
右の1コマ、2コマ。
左の4コマ、5コマをやってほしいという事です。
いろんな先生の背景を描いていて思うのは、
原稿を見て、この作品は、どんな感じの漫画なのかを理解して、
その中に溶け込むような背景や仕上げを心がけることが
大切だと感じます。
いろんな漫画を読んだり、自分で描いたりして
勉強しておくべきだと思います。
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これも、ざっくりした指示です。
1コマ目の背景です。
スピード感がある感じです。
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で、次はコチラです。
写真が貼ってあります。
指示も結構ていねいです。
この先生は、各ページに
左下にあるように、細かい注意書きが貼られている先生です。
赤い枠線があって「この辺までお願いします」とありますので、
写真が足りないところは自分で描き足します。
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で、最後はコチラですね。
ざっくりなんですが、この先生は、
原稿ファイル送ってくるときも、こちらから送り返すときも
PSDファイルで送信する、と決まっていました。
なので、今開いてるのはコミスタで開いてますけども、
貼り付けています。
で、何をするかというと、
この先生の仕事で僕が任されていたのが
人物を描くことですね。
2コマ目の人物の足、
そして4コマ目の人物のアップ。
どちらも、主人公です。
最初びっくりしたんですが、
先生が自分で描く時間がないということで、
アシスタントに描いてもらっているようでした。
過去3話分くらいの全ページのファイルを送ってもらって、
それを参考にして、主人公を、下描きからペン入れまで
描きます。
かなりレアなケースだと思いますが、
そういう先生もいらっしゃいました。
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これからアシスタントをしようという方に
少しでも参考になれば嬉しいです。
ありがとうございました。
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■この記事は、こちらの動画を文章化したものです。