アナログアシ時代の思い出 その20「キツかった現場1/3」
今まででキツかったアシ現場 1/3
原稿そのものを作品として扱う先生
漫画の原稿っていうのは、基本、印刷されて初めて作品になるんです。
なので、印刷に出ない部分、
たとえば紙の端っこのほうは、どうでもいいので、
裁ち切りで、紙の端っこまでベタが塗ってある場合とか、
テキトーでいいワケです。
でもその先生は、
原稿用紙の端から、たしか5mmくらいにきれいな直線を引いて、
きれいにベタを塗るように言われました。
そして、ベタも見た目真っ黒にしてほしいので、
この筆ペンで塗ってください、と指定の筆ペンを渡されました。
渡された筆ペン、乾きがめっちゃ遅かった!
そのせいで他の原稿用紙重ねたら
裏を汚しちゃってめっちゃ叱られました。
原稿を持つ時も、絶対に片手で持ってはいけないとのこと。
トーンを買うときに入ってたボール紙でできた箱に乗せるか、
最悪、手で持つ場合は、
下に手を広げて添えてもつように、とのことでした。
丁寧ですばらしいんだけど、
今までフツーに扱ってた僕にとっては面倒でした…。(-_-,,)
あと、原稿を折ってはいけないということ。
これは当たり前で、
どの現場でも気をつけなければいけない事なんだけど、
その現場は、最初に、キツく、キツく、キツ~~~く言われました。
なので、常にヒジを浮かせての作業になって背中とか肩とかめっちゃ疲労しました。
そして、ホワイトを使ってはいけないということ。
つまりどんな場合も、はみ出すことは許さん!ということですね。
そうやってできた原稿は、
確かに芸術品のようにキレイな原稿でした。
トーンを貼る際にも、
「あとから貼り替えることがあるので、
ごりごりこすって圧着せずに、
軽く上に乗せる感じでお願いします」って言われました。
そんな状態の原稿を何枚も重ねて置いてたけど、
大丈夫だったのかな。
すごい小さく切ったトーンとかあったけど…。
はがれてる可能性あると思うけどな~。(^п^;)
とにかくバリバリの少女漫画の現場で、
勝手が…わからんかった。
それが一番キツかったかも。 ( ̄д ̄||)
それまで人物の影のトーン貼りとか削りとか、
一生懸命修行してきたつもりだったのに、
少女漫画のトーンの貼り方、影のつけ方がわかんなくて、
貼って見せたら、
「あなた、影とかつけられない子?」
って言われたのはショックだったなー。 。・゚・(ノД`)
その現場は、締め切り前日からアップまでの約束だったので、
1日だけでした。
正直、とてもキツかった…。
帰路、電車の中で時給を計算してみたら時給440円でした。
それもキツかったな~。(´・ω・`)
つづく…
アナログアシ時代の思い出 その20 おわり
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