マンガアシの教科書

22歳でアシスタントとして漫画業界入りし、プロ漫画家になったはいいけどヒット作無しで30年経過した男の告白ブログ/Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です

アナログアシ時代の思い出 その17「アシと格闘技」

 

マック先生の事務所にレギュラーアシとして入って

僕は格闘技の道場に通い始めました。

 

キッカケは、新井秀樹さんの漫画『宮本から君へ』です。

圧倒的な暴力に直面したとき君ならどうする?

って問いかけれたような気持ちになって。

真正面からストレートに受け止めた僕は、

路上のケンカに役立つという触れ込みの道場の門を叩きました。

 

週刊連載のアシやりながらだったので、
週に2回通うのが限界だったけど、いちおう一年間続けました。

結局、根性がなくて辞めてしまいましたけど。

 

その時の経験が、

マック事務所解散後に連載を始めた漫画『デカラッパ』(拙著)

生かされています。


で、その道場の教えが、

「とにかく食え!体重を増やせ!」

だったんです。

 

なので僕は、マック先生の仕事場で、

人の2倍食ってました。

ファミレスではハンバーグ定食ナポリタン、ついでにバナナパフェとか。

毎食そんな感じで食べまくっていました。


僕の体重は93kgにまで増えました。

 

仕事中の食事は、レシート持って帰るんじゃなくて
領収書なんです。

「領収書ください」
って言って、領収書もらって帰って、
先生に渡すというのが流れになってました。

 

レシートだったら

「ん?これ、メニュー多くない?」

って突っ込まれるところなですが、

領収書は金額しか書いてないので、
先生の目をまどわす効果があったと思います。

 

それをいいことに、僕は食べまくってました。

いま思うと、申し訳ないことをしました。

反省してます。_(._.)_ 

 

そうこうしているうちに、

先生とカクガリさんの仲が険悪になってきます。

給料いきなり半額事件(※)とかの影響で

カクガリさんの不満が爆発したんです。

担当編集者さんも、必死に頼み込んだらしいのですが、

結局カクガリさんは、マック事務所を去ることになりました。


※「給料いきなり半額事件」


長期の連載で疲れ果てた先生が、
急に姿を消したことがありました。


その月は、休日がかなり多くて労働時間は通常の半分以下。


翌月、給料をもらう日になって、

「先月は労働時間少なかったからキミたち給料半分でいいよね」

と言い放ったのです。

僕らアシからしてみると

「は?」

です。

「先に言ってくれよー!」

ってハナシです。

だけどその時は、アシ3人ともぐぬぬ…」と唸りはしたものの
何も言えず。

納得させられた形になったのでした。

 

つづく…


アナログアシ時代の思い出 その17 おわり

 

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