アナログアシ時代の思い出 その14

ロイホ先生(仮名)のアシをやりながら

コツコツ描いたオリジナル作品を投稿して、

某週刊誌で佳作をもらった後に働き始めた仕事場の話です。

 

佳作に入選する時って、
雑誌で入選が発表される前に
担当編集者さんから電話があるんですよね。

「入選が決まったので、
一度会って、今後のことについて話し合いましょう」

という内容の電話でした。


その打ち合わせの時に、

その編集さんが担当しているもう一人の漫画家さんの
アシスタントに入らないか、と誘われました。

僕は、断りました。

自分の漫画が認められて賞に入選した今、

また、あの嫌なストレスを感じながら

アシスタントをやるなんてまっぴらだ!と思ったから。


「でもまあ、勉強になると思うよ」

とゴリ押しされて、

一度だけヘルプで行くことになりました。


その先生は、週刊連載が始まったばかりの漫画家さんでした。

ここでは、マック先生(仮名)と呼ばせていただきます。

以前は、少年誌で連載していて単行本も数冊出していました。
年齢は、僕より1つ下でした。

マック先生は、天才肌の人でした。


仕事場は、先生が住んでいる3LDKのマンション。

ひと部屋が先生のプライベートルーム。

もう一つが、アシスタントの宿泊部屋。

一番広いリビングがアシの仕事部屋で

事務机が4つ向かい合わせに置かれていました。

で、リビングに隣接する部屋が先生の執筆室でした。


リビングでレギュラーアシさん2人、
そして、ヘルプアシさん一人、
計4人で、先生のお手伝いをすることになりました。

新連載の第3話め、だったかな?


16時間ぶっ続けでやりましたね。

その間、休憩なし、食事なし。

たいした会話もなし。

 

予測はしてましたけど、

「どこでも同じ空気なんだな~」

って感じました。

漫画の現場は、ストイックです。

僕はよそ者だったし、

「食事とかはないんですか?」

とも聞けず。

でも、さすがに腹減ったんで、

チーフアシっぽい一番年上のアシさんに

「あの…食事とかは、無しですか?」

って小声で聞いたら、

「あー、そこにあるお菓子とか適当に食べていいよー」

と返ってきました。

お菓子…といっても、

腹の足しになりそうなのは明治のエンゼルパイくらいしか…。

それに、この人数が食べるにしては数が少ない…。 (^-^;)  


エンゼルパイ1個で耐えました。

しかし、他のアシさんたちも黙々と作業してたけど…

ぜったい腹減ってたよな~!あの時。


その後どうなったんだったかな。

それが最終日で、原稿アップして解散になったんだったかな。

いや、その記憶はない。

 

僕が、1日だけの約束でヘルプに入って、

「時間がきたので失礼します~」

って帰ってきたような気がします。

それも忘れました。

初日はキツかった…。

 

 

けっきょく、その1回のヘルプで、

マック先生から、「トーンの削り方がいい」と評価を受け、

それから3年半、

連載が終了するまで

マック先生ののアシを務めることになったのでした。


つづく…


アナログアシ時代の思い出 その14 おわり


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