マンガアシの教科書

22歳でアシスタントとして漫画業界入りし、プロ漫画家になったはいいけどヒット作無しで30年経過した男の告白ブログ/Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です

アナログアシ時代の思い出 その6「先生が骨折した話」


僕が初めてアシスタントをしたロイホ先生(仮名)骨折しました。

利き腕の右腕上腕です。

 

経緯を説明します。


先生は、健康のためか何のためかわからないけど、

気功の道場に通い始めました。


気功のおかげでタバコをやめることが出来たこともあって、

熱心に通っていたようでした。

で、ある日、

道場のレクリエーション大会で腕相撲をしたら

 

ピキッと、

右上腕の骨が、折れてしまったようです。


日ごろのカルシウム不足と運動不足でしょうか。


想像するだけで怖いです。


それ以来、僕は、ぜったい右で腕相撲はしないようにしてます。


で、先生が骨折して漫画が描けなくなったので、

雑誌の連載はお休みになりました。

 

当時、アシスタントは僕を含めて3人。

一度デビューして連載経験もある僕より年上のBさんと、

僕のあとに入ってきた関西出身の漫画家志望Cくんです。


急に仕事がなくなって、

どうなるのかな~と思っていたら、


「しばらく仕事はお休みです」

と言われました。

以上。

 

え?


仕事ないの?

お給料は?

 


給料もなしです。

 

なんか…

急に放り出された形になりました。

 

初めてのことだったので、

僕は、どうしていいかわかりませんでした。


Bさんは、知り合いのつてを頼って

アシスタントさせてもらって収入を確保しました。

さすがです。

 

Cくんは、え~と…正直、印象が薄くて記憶もあんまりないんだけど、

たぶん、実家に帰っていたんじゃないかと思います。

関西の方で商売をしている結構大きな家らしかったので。


で、僕はというと、担当編集者さんが紹介してくれた

ロイホ先生(仮名)と同じ雑誌に連載していた逆ヒゲ先生(仮名)のところに

臨時で手伝いに行ったりしました。

でも臨時ですから、継続的な収入にはつながりません。

自分でもその期間、何してたのか記憶がありません。

ほかにも数人の漫画家さんを手伝わせていただいたのをおぼえています。


それが、僕の、ヘルプアシスタントの歴史の第一歩かと思うと

感慨深いですね。

当時は、こんなに生涯にわたってアシスタントをする事になるとは

夢にも思いませんでした。

 


で、まあ、単純な骨折でしたからね。

一か月くらいで治るのかな~と思って待ってたら、

3週間後くらいに電話がかかってきて、

「ゴメン、また折った」


へ?

 

先生、退院して病院の前でタクシーに乗り込むときに、

右腕で全体重を支えようとして…、

また、ピキッ と。

 


そのまま病院へ逆戻り。

 

けっきょく、次のお仕事が始まったのは、

3か月後でした。

 

途中、アシスタント3人で、先生のお見舞いに行った時に、

一人3万円ずつ包んでくれました。

「今回の件では、申し訳なかった。
これに懲りず、仕事場が再稼働するときは
また手伝ってほしい」

と。

 

 

そして、3か月後…


仕事場に行ったら、BさんCくんは辞めていました。


つづく…

 

アナログアシ時代の思い出 その6 おわり

 

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