マンガアシの教科書

22歳でアシスタントとして漫画業界入りし、プロ漫画家になったはいいけどヒット作無しで30年経過した男の告白ブログ/Amazonアソシエイト・プログラムの参加者です

アナログアシ時代の思い出 その2「修行時代」

 

僕が初めてレギュラーアシとして入った仕事場は、

某中堅雑誌の人気ナンバーワンの先生のところでした。

最初は、カケアミと呼ばれる線を重ねてグレーっぽい効果を生み出す

練習から始めました。

こんなのです。

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慣れてくると、こんな感じになります。

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毎日まいにち、先生のOKが出るまで、

仕事に行っては、自分の机でずっと練習ばっかりしてました。

あとは、おかずスクリーントーンの買い出しが

僕のおもな仕事でした。


やっとOKが出て、

先生の原稿にカケアミを描くことが出来た時は、

死ぬほど緊張しました。

確か最初は、女子高生のセーラー服だったと思います。

 

       ×         ×        ×


3ヵ月ほど続けていると、

以前、その仕事場で働いていて、

プロ漫画家としてデビューして

連載も持っていたというBさんという人が

また舞い戻ってきました。


僕は、Bさんの隣で、

Bさんの技術を真似して頑張ってました。

         ×         ×        ×

ひとつの話の原稿28ページの作業が、

だんだん終わりに近づいてきて、

抜けやり忘れを先生がチェックする段階にくると

僕の緊張は、MAXになりました。


担当編集者さんは、

貧乏ゆすりしながらキッチンのテーブルで待っています。

 

先生は、

漏れがある原稿を無言で渡してきます。

僕らは、その原稿のどこに漏れがあるか

必死で探して、修正します。

 

ほぼ、ホワイトのやり忘れなんですが、

ホワイト漏れを見逃して先生に渡すと、

突き返されます。

「俺に3回同じこと言わせんなよー」

先生が、野太い抑揚のない声でそう言うと

ピリピリした空気がさらに凍りつきます。


Bさんの作業は、

そんな場面でもきっちり正確でした。

そして、必要最小限の部分しかやらないので、

スピードも速かったです。


僕は、ホワイト漏れ以外にも

何かひっかかるものがあれば、ベタ仕上げの部分など

必要のない部分まで修正していたので、

時間がかかりました。

先生から

「おい、流星くんの時給、Bくんにくらべて高いなー」

「すんげえ高いぞーワハハ」

と嫌みを言ってきます。


口下手だった僕は、

無言で作業をつづけながら、

「ひ~!すいません!」

と背中で謝り、必死で修正作業をしてました。


今ではいい思い出。

そういう体験があって、アシとしても成長できたんだと思います。


以上です。

長文、読んでいただて、
ありがとうございました!(≧ω≦)b 


アナログアシ時代の思い出 その2 おわり

 

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