マンガアシの教科書

22歳でアシスタントとして漫画業界入りし、プロ漫画家になったはいいけどヒット作無しで30年経過した男の告白ブログ

仕事が終わらない原因のひとつ

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■仕事が終わらない
アシスタントやっていて、終了時間までに
振られた背景・仕上げが終わらない事があります。
 
今日が最終日、約束は22時まで。
 
先生に
「進捗いかがですか~?」
と聴かれて
「すみません、終わりそうにないんですけど~」
と謝ったり、残業になってしまったりすることが多い
僕のようなダメアシの反省点を記した記事です。
 
少しでも、ヒントにしていただけたら嬉しいです。
 
 
■終わらないと自分で決めている
 
「時間までには終わらないだろうな~」
 
という予測がすべての元凶。
最初から逃げ腰なんです。
 
 
■デジタル作業は途中で終わることもある
 
「終わってなくても大丈夫ですので、できたとこまで送ってください」
 
と言われ、時間ぴったりに仕事が終了するというパターンがあります。
 
デジタルの場合、普通にあります。
 
Aさんが途中までやった背景を、
Bさんが引き継いで仕上げまでやります。
 
途中までなので、多少進行が遅れても大丈夫。
どうせ引継ぎの人がやってくれます。
 
そうやって、甘えた「逃げ」の気持ちを持ってしまうのも
遅れる原因の一つです。
 
この仕事は、絶対に自分が上げる!
 
そう強く思わなくてはいけませんね。(反省)(-_-,,) 
 
 
■後味はめっちゃ悪い
でも、それやると、後味が悪いんです。
 
サボったことは自分だけが知っています。
仕事が終わっても、嫌な気持ちです。
 
最近では、それが原因で、怖い夢を見て
夜中に目を覚ましたりします。
 
いままでも、そういう仕事の仕方をして、
心にストレスを与えていたのではないかと思います。
 
 
■残業は挽回のチャンス
 
「時間なので終了してください」
 
ではなく
 
「今やってる背景、最後までやっていただけますか?」
 
と残業になることもあります。
 
むしろ、そうなった方が気持ち的には楽です。
自分が苦労して、サボった分の穴埋めをするのですから。
 
ま、残業代はいただくんですが…。
 
 
■アシじゃなくても遅れる原因はほぼコレ
 
自分の漫画を描いている時でも、
遅れる原因は、ほぼこれ。
 
仕事をもっとも早く終わらせるやり方は、
作業に没頭して、できれば作業を楽しんで、
とにかく前進すること。
 
時計をチラチラ見ては、ため息つきながら
「〇〇時締め切りか~、終わらないよ~」
と泣き言ばかり言っていると、間違いなく進行が遅れます。
 
 
■まとめ
作業には、コツがあります。
早く進めるコツ、
作業中のイライラを回避するコツ、
ストレスためないコツ、
気持ちよく仕事するコツ…。
 
仕事できる人は、
そういうコツを見つけてると思います。
 
■流星光Twitter
 
Photo by Yuanpei Hua on Unsplash
 
 

「才能」を獲得する

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■「才能」という言葉に翻弄される若者たち
 
30年間、漫画業界で生きてきたプロ崩れアシスタントが
勝手に書かせていただきますよ。
 
「あの人には才能がある」
「彼は、ものすごい才能です」
 
     ×     ×     
 
「わたしには才能がありますか?」
「才能がないならないって、ハッキリ言ってください!」
 
    ×     ×     
 
「俺には才能なんてないんだ! もう…生きていてもしょうがない!」
「やめろ! 才能なんて、なくったっていいじゃないか! 世界は美しい…」
 
などというやり取りが、そこここで聴かれる昨今の世の中
どうやら多くの若者にとって、自分に才能があるかないかは重大な問題のようです。
 
僕も若いころは、そうでしたし、
自分には、才能があると信じて疑いませんでした。
 
 
■才能とは何か
「才能」とは何でしょう。
 
僕の結論は出ています。
 
世間で才能と呼ばれているソレは、技術の複合体です。
 
漫画を例に話を進めましょう。
 
漫画を描くために必要な技術は多岐にわたります。
 
絵を描く技術
ストーリーを考える技術
白い紙の上にコマを割る技術
ハッタリをかます技術
動きで説明する技術
ストーリーのラストで上手くテーマをにおわせる技術
アイディアを思いつく技術
 
などがあります。
 
それらのどれか一つが、あるいは、
複数が、他人にくらべて秀でている人のことを
我々は「才能がある人」と呼ぶのです。
 
 
■「才能」は習得できる
それぞれの局面において、
上手く出来る人と出来ない人がいます。
 
上手い人には、理由があります。
 
ストーリー作りが上手い人は、
子供の頃から、たくさん映画を見たり小説が好きで本ばかり読んでいたりしていたことでしょう。
 
絵が上手い人は、
外で遊ばず、絵ばかり描いていたのではないでしょうか。
 
知らない事を知ることが好きで、図書館に通って
趣味でいろんなことを勉強していた人もいるでしょう。
 
子供のころからやってきたそういう事が、
結果的に各分野の訓練になっていて、
同年代の人と比べた場合、
他の人よりも突出して上手くできるという現象になってあらわれます。
 
世間では、そういう人のことを
才能があると言います。
 
才能がある というボンヤリした言葉にしたとたん、
天から与えられた特殊な能力みたいに感じてしまって、
人間には、あらがえないものと考えてしまいがちです。
 
しかしそれは間違いです。
何度も言いますが、
才能 とは 技術 のことなのです。
 
技術である限り、訓練によって習得可能なのです。
 
 
■自分には才能がないと感じたら
先に話したとおり、
才能とは技術の複合体です。
 
才能がない=技術がない
という事です。
 
自分には才能がないと感じたら、
まずは、出来ることと出来ないことを分類しましょう。
 
自分は、上手い絵が描けない。
ストーリーも思いつかない。
どうやって考えればいいかも、かいもく見当がつかない。
ネームも切れない。
全部4コマ漫画みたいになってしまう。
状況をまとめると、どうしていいかわからない。
 
そういう場合は、一つ一つを分けて考え、
訓練する計画を立てます。
 
絵を描く技術、ストーリーを考える技術、面白くする技術…などなど、
それぞれ、上達する方法を探しましょう。
 
こんな時代ですから、
とりあえずググればOK
ためになりそうな本があれば買いましょう。
 
訓練には、時間がかかることが多く、
たいていの人は、少しずつ進歩しているにもかかわらず、
「いつまでたっても上達しない。 やっても無駄なんじゃないか?」
とあきらめて別の分野へ移ってしまいます。
 
継続は力なり。
やり方をググって、これをやってみようと思ったら、
しばらく継続しましょう。
「あ、このやり方間違ってる」
と思うまで。
 
 
■そして「才能がある人」と呼ばれる
ひとり訓練を継続していると、少しずつ成果があらわれるでしょう。
 
気がくと、それぞれの技術が、
素人と呼べないくらい上達しています。
 
そして、どこかの誰かに言われるのです。
 
「いいわね、才能があって…」
 
 
そう。
 
才能とは、上手くできない人が、上手くできる人に対して使う言葉。
 
上手くできないのは訓練が足りないだけなのに、
何か天から授かった不思議な能力がある、みたいな言い方をして、
自分の努力が足りないという事実を
隠そうとしているだけなのです。
 
 
■まとめ
そんな言葉に振りまわされているのが、
才能がどーのこーの、と言っている冒頭に出てきた人々です。
 
どうです。
ばかばかしいと思いませんか。
 
才能がある=訓練ができている
 
これが結論でした。
 
あの人には才能がある と言われる事は、誰にでも可能です。
 
 
 
長文におつきあいくださって
ありがとうございました!
■流星光ツイッター

いろいろルーズな先生のお話

こんにちわ。
漫画アシスタントの流星光(ながれぼしひかる)です。
 
今回は、「いろいろルーズな先生」ということで、
なんというか…、こんな言い方をして申し訳ないのですが、
キッチリしていない先生についてお話させていただきます。
 
アシスタント未経験の方に向けて、
漫画アシとは、どういう仕事かを知っていただければ
と思って記事を書いております。
悪しからず、です。<(_ _)>
 
 
■仕事始めから返信がない先生
約束は、10時~22時 でした。
僕はいつも、
作業開始5分前にはPCの前にスタンバイしているようにしています。
 
9時55分。
 
「お早うございます!今日からよろしくお願いします!」
 
と朝の仕事開始の挨拶をしても、何の返答もありません。
 
しばらく待って、もう一度、チャットを送りますが、
返答はありません。
 
その日が初日だったので、
前日からの続きをやるという訳にもいかず…
仕方なく、待ち状態に入りました。
 
 
 
何の返答もないまま、お昼の時間になったので、
お昼休憩ととります。
 
休憩から戻っても、まだ何の連絡もなく…。
 
だんだん不安になってきます。
何かあったんじゃなかろうか。
事故? 火事? 仕事場が爆破されたとか?
 
そして、原因は自分にあるのではないか、と考えます。
 
「今日で、あってるよな? 約束の日、間違ってないよな?」
 
何度もスケジュール帳とか、メール・スカイプでのやりとりを確認します。
 
変更のメールとか来ていなかったか。
なにか見落としはなかったか…。
 
こちらには、不備はありませんでした。
 
 
■やっと連絡があった
その日、初めてアクションがあったのが、15時30分くらいだったでしょうか。
 
「すみません! 爆睡していました。昼夜逆転していて…」
 
種を明かすと、そういう事でした。
正直、あせりました。
 
その先生は、実働時間に関係なく拘束時間でアシスタント料を払ってくれる先生だったので、
どんなに待ちが長くても、こちらとしては構わないんですが。
 
その後も、1年以上にわたって同じ先生とお付き合いがありました。
やはり、その後も待ちが長いことが多かったです。
 
実際に手を動かしていないのに、
お給料だけいただいている…。
 
こちらとしては、申し訳ない気持ちになってしまって、
かえって疲れてしまった記憶があります。
 
 
■別の先生のお話
 
「すみません、次の指示までちょっとお待ちください」
 
みたいに言われて、その後ずっと放置、みたいな感じの先生も
いらっしゃいました。
 
その先生も、日給制だったので、
休憩時間が多くても、一日分いただける約束でした。
なので、特に焦りとかはなかったのですけど。
 
僕は、アシスタントは、待つのも仕事と割り切って、
別の有意義なことをするようにしています。
 
 
■ドタキャンの先生
これは仕方がないかも知れませんが、
体調不良でドタキャンの連絡をくれた先生もいらっしゃいました。。
 
当日の朝や、前日の夜に、スカイプチャットで知らせがきます。
 
「ちょっと体調を崩してしまって…。明日、病院に行くのでお休みにさせてください」
 
体が弱いというよりは、
厳しいスケジュールによって睡眠不足状態になり、
体調を崩してしまったのではないかと思います。
 
漫画家さんは、大変です。
 
 
■キャンセル料はもらわない
ドタキャンに関しても、その他どんな場合でも、
僕は、キャンセル料などは、いただいてません。
理由はいくつかありますが、
言い出しづらいっていうのが一番ですね。
 
フリーランスで仕事をする人間としては、
それではだめなんでしょうけど。
 
どの先生も、テキトーにやってるとか、いい加減なせいで、
そのような状態になっている訳ではないと思います。
そう考えると、「キャンセル料ください」なんて言えません。
 
言えないところが僕のダメなところかも知れませんが。(-_-,,)
 
ちょっと自分が損をして相手に貸しを作っておくと
安心する、みたいな部分がありますね。
 
 
■まとめ
本音を言うと、
時間にルーズな先生、僕は嫌いじゃないです。
キッチリされると、当然こちらもキッチリが求められる訳です。
 
そうなると、僕は緊張しまいます。
 
だらだらぐだぐだで仕事する先生のほうが
好きなタイプかも知れません。
 
 
以上です。
 
■流星光Twitter

漫画 デジタル在宅アシスタントの一日 「計画表破棄」から卒業したい!

こんにちは。
漫画アシスタントの流星光です。
今回は、在宅アシスタントの普通の一日シリーズ
パターン C をお話したいと思います。
 
 
■ノルマが最初にわかってる先生
今回の先生は、4日間の約束で、
最初に、描いてほしい全ての背景を提示してくれる先生です。
 
初日の午前10時に作業スタート。
 
まず、スカイプ通話して画面共有しながら指示を聴きます。
 
 
最初に、全てのノルマがわかってますから、
まず計画表を作ります。
何時までにコレをやる。
何日目の何時までにコレをやる…というヤツです。
 
だけど僕のいつものパターンとして、
一発目の背景の完成が大幅にお遅れるので、
その計画表自体を破棄しなければならず、
計画を立てていないのと同じ状態になってしまいます。
 
結果、とにかく急ぐ!
 
という最も効率の悪い状態になってしまうのです。
昔のドラクエにあったコマンド
 
「とにかく頑張る!」
 
 
を思い出を思い出します。
 
タスクごとに締め切りの時間を細かく区切って設定して、
それをクリアしていく、という方法が
結果的にいちばん早いという事を僕は知っています。
 
でも、一発目でつまずいてしまうのが、僕の悪い癖…。
ドラマ「相棒」の杉下右京とちがって
本当に悪い癖だな…^^;
 
何が原因かを探っていくと
 
どうやら僕は、「計画表を作る」→「作業スタート」の間がすんなり行かない傾向があるようです。
 
この「→」の間にダラけて、作業スタートが大幅に遅れ、
結果一発目の背景の完成が大幅に遅れる。で計画表 破棄。
 
じゃあ、なんでダラけるのか?
 
何を聴きながら、何の映像を流しながら仕事をするか
決めかねているからです。
 
まず、サムネがずらりと並ぶYouTubeのトップ画面をながめたり、
最初の方を再生して、
これじゃない、これも違う、と見たり消したり。
アマゾンプライムで昔のドラマや映画を見始めたり、ストップしたり。
 
あれでもないこれでもないと、迷って迷って迷いぬきます。
 
その時間が1時間くらい。
とんでもない無駄時間です。
 
 
 
■作業用のベストは何か
今までで一番効率がよく、集中できたのは、
ヘッドフォンで好きな音楽を聴く。
 
けど、夏は暑いし、耳が疲れるので限界あります。
 
二番目は、
昔のドラマだけど、当時はまったく見てなくて、
でも、いったん見始めると予想外に面白い、というドラマ。
10話連続とかなので、流しっぱなしで長時間楽しめます。
 
 
それをずっとPC画面に流しながらの作業が
もっとも効率が上がります。
 
たとえば
「クライシス」(これは放映当時も見てた)
「dele.」(これも放映当時も見てた)
SHIROBAKO」(アニメ)
 
などなど。
 
 
■まとめ
 
いまの時代、仕事と、作業用〇〇は
 
切っても切れない関係。
 
それが無ければ、見つかるまで仕事が手につかない。
 
麻薬のようなものかも知れません。
 
麻薬でもいいので、探し出して作業を進めたい!
 
 
■流星光Twitter
 

漫画アシスタント 普通の一日 パターンB

 
■ご挨拶
こんにちわ。漫画アシスタントの流星光です。
デジタル在宅で漫画の背景・仕上げなどをやらせてもらってます。
 
今回は、普通の一日パート2ということで、
とある先生のお手伝いをした時のタイムスケジュールを
紹介させていただきます。
 
この「普通の一日」シリーズは、
一回一回は大したことないんですけど、
ためていくと資料的価値が出てくるんじゃないかと思ってます。
 
■仕事初め
今回は、
3日間の約束の先生の時のお話です。
 
この先生は、その後数年にわたってお付き合いがありましたが、
その最初の初日の時のお話です。
 
午前10時からスタートの約束でしたが、
9時45分くらいにメールに添付されて
いろいろ送られてきました。
 
使用する予定の資料写真、
実際に背景を描くコミスタファイル。
小物とか、描くのが面倒な植物、トレースする背景などです。
 
そして、9時55分くらいにスカイプチャットで挨拶がきました。
「お早うございます。今日から、よろしくお願いします!」
こちらからも
「今日から、よろしくお願いします!」
と挨拶を返します。
 
で、すぐ仕事の指示です。
 
「建物A」「建物B」「花束」「宝石箱」
の順番でお願いします。
 
とか
 
お送りしした資料写真を参考にお願いします。
 
とか、
 
パターンはろいろですが、
端的に指示がきます。
 
 
で、10時になったら作業を始めます。
 
すると最初の背景の下描きをやってるうちに、
またすぐ指示がきました。
「なんだろう?」
と思って開くと、また資料写真とか原稿ファイルとかが、
いろいろ入ってます。
 
つまりは、新しい指示です。
全部できるか不安なくらい。
 
3日の約束だったはずだけど、とりあえず、初日では無理、という分量です。
というか、3日でギリギリできるかどうか、という分量。
ちょっと不安になりました。
全部できなかったら、どうなるんだろう…と。
 
11時40分 お昼の時間です。
「では、お昼休憩いただきます」
と宣言して、お昼休憩とります。
 
1時間後仕事再開。
 
僕は、いちおう5分前に仕事を再開することにしています。
つまり休憩時間は55分ということになります。
「戻りました。作業を再開します!」
とチャットを送ると、
また新たな指示が来ました。
 
これはもう到底、3日間ではできない量です。
これは一体、どういうつもりなんだろう…と
初日から、不安をかかえてしまいました。
 
そうこうしているうちに22時。
預かったファイルの中で、
完成したページ2枚ほど送り返しましたが、
まだ全然残っています。
 
22時ジャストに先生からスカイプチャットが届きました。
 
「時間ですので、今日は上がってください」
 
22時ちょうどです。タイマーか何かをセットしているのでしょう。
初日は、指示通りに作業を終えました。
 
 
■2日目
翌日も、きっちり10時から22時のお仕事でした。
10時に「お早うございます。今日も、よろしくお願いします!」
と挨拶をして。
 
背景が完成したら、送って、次の背景にうつります。
そうやって、
二日目も、
22時ちょうどに「今日はあがってください」とチャットが来たので終了しました。
残りの背景、明日中に終わるだろうか…という不安を残して。
 
 
■最終日
翌日、最終日です。
一日じゅう仕事をしましたが、
結局預かった背景は、終わりませんでした。
 
ずっと不安を抱えながら作業していましたたが、
21時50分くらいに先生からスカイプチャットがきて、
 
「どうですか。終わりそうですか?」
 
と聴かれました。
 
預かった背景のうち、2枚ほどが手つかずで残ってしまいました。
僕は正直に報告しました。
 
すると先生から返信が。
 
「了解しました。では、いまやっているページまで上げていただく事は可能でしょうか?」
 
つまり残業してほしいという相談です。
僕は快諾しました。
 
「ありがとうございます。終わらなかった分は、パソコンから削除してください」
との指示がありました。
 
結局2時間ほど残業して、作業は終了。
約束のアシスタント料とは別に、残業代をいただきました。
 
この先生とは、その後、数年にわたっておつきあいがありましたが、
とりあえず、アシスタントが、終わらないくらいの量の背景を先に渡して、
終わった分だけを送り返してもらう、というスタイルのようでした。
 
以上。
とあるパターンの普通の仕事のご紹介でした。
 
 
■反省点
で、この仕事での、現在の僕から見た
「あの時は、こうすれば良かったな」という反省点ですが、
 
とりあえず、自分がこの作業にどのくらいかかるという概算が出せなかったのが悪いところですね。
 
「終わりそうにないなあ…どうしよう」
 
と不安に思ってるのではなく、
はっきりと概算の時間を割り出して、
「これは終わらないと思いますが、どうしましょう」
と先生に質問すべきです。
そうすると、
「終わらなくても大丈夫なので、出来るところまでお願いします」
みたいな返答が返ってきたと思います。
 
そうすれば、不安やストレスをかかえながら仕事をすることもなかったワケです。
 
在宅アシスタントをやっていて、必要なスキルだなと感じるのは、
まあ、どんな仕事でも同じなんでしょうけれども、
自分は、この作業にどのくらい時間がかかるのか、という
概算を出せるかどうかです。
 
出来ない人、苦手だなという人も、
とりあえずやってみましょう。
「このページは、おそらく〇〇時に終わるだろう」
と予測を立てます。
で、やってみた結果、予測とずれていたら、
自分の感覚を少しずつ修正していきます。
そうやって、なるべく正確に終わり時間の予測を出せるようにした方がいいと思います。
 
■流星光Twitter
 

ご質問「カット割りってどうすれば身につくと思いますか?」に対する僕の答え

質問「カット割りってどうすれば身につくと思いますか?」
 
■映画を見る
映画を見ると勉強になります。
有名な映画がいいです。
超有名な監督の撮った映画を選んで見るといいと思います。
アクション映画がいいと思います。
勉強になります。
 
 
■見たら描く
見終わったら、コマを割って絵を描いていきます。
1シーンを、数ページの漫画にする、という感じです。
練習になります。
 
■そのまま描く
絵は、映画の映像そのまま描きます。
アップならアップの状態で描きます。
最初は、コマ割りとか面倒かもしれないので、
コマ割りなしで、1枚の紙ぜんぶ使って絵を描いていってもいいと思います。
紙芝居みたいな感じですね。
慣れてきたら、コマを割っていきましょう!
 
そうやっていくうちに、有名映画監督が、
どうやってカット割りしてるのか
だいたいわかってくると思います。
 
そしたら、次は遊びです。
自分でカット割りで、思いっきり遊ぶ感覚を身に着けます。
めちゃくちゃでもいいので大胆に遊ぶ感覚を身につけていくといいと思います。
 
 
■カット割り(コマ割り)が上手くないという人の特徴
△「どアップ」と「引き」の区別がない。
△キャラが、全部バストアップである。
△大ゴマ、小ゴマ、縦長コマ、見開き、etc…やること全てに思い切りが悪い。
 中途半端。
 思いっきりドーンと大ゴマ。ズドーンと縦長コマとかやってみる。
 
 
■論理的に決まるカット割り
 △引き、大ゴマ等で全体を見せなければならない場合。
 △物体をアップにして読者に見せなければならない情報がある場合。
 △ここで「間」があった方がいいので、何の情報もないコマが必要な場合。
 △このコマで最大限びっくりさせたいので、右ページの第一コマに配置する。
 (めくって最初に目に入るように)
 
そんな感じで、カット割りを練習していけば上手くなると思います。
 
 
■基礎的なことはシナリオの本で

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『シナリオの基礎技術』これは僕が漫画の勉強に使っていた本です。
その他、基礎的な知識も必要になってきますので、
シナリオの教科書などで勉強してください。
 
時間の処理の技術
とかいろいろです。
 
以上です。
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■流星光Twitter

漫画 デジタル在宅アシスンタト 先生からの指示【2】(コミスタ編)

こんにちわ。漫画アシスタントの流星光です。
最近はデジタル専門。
家から一歩も出ずに仕事してます。
 
今回は、漫画家の先生から来る仕事の指示 2 ということで、
コミスタ編をお送りします。
 
原稿ファイルは、
先生から送られてきた原稿に似せて
すべて僕が描いたものです。
枠線とか、ちょっと変えたりしてます。
描いてあるキャラは僕のオリジナルキャラです。
 
 

まず、こちらの先生です。

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中央に写真が貼ってあって、
ちょっと表示色を薄くしています。
で、その上から別レイヤーに赤文字で、指示が書いてあります。

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この写真は、僕が自分で撮影してきたものですが、
実際の先生の原稿にも、先生が撮影した写真が貼ってありました。
ネットで拾ってきた写真とかとトレスNGなんですけど、
その場合は、先生のほうから、注意があると思います。
 
何もなければ、いちおうトレスOKかどうかを
こちらから質問した方がいいと思います。
 

次の先生です。

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背景の指示を受けるときは、
まだネームのOKが出たばかりの状態とか、
やっと下描きが入った状態という場合も多いです。
 
これは3コマめの背景指示です。

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写真が貼ってあって「足りない部分はテキトーに書き足してください」
と指示があります。

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中央に人物がいますが、
人物にかかる部分は描かなくていいのか、
それともコマの中は全部描くのかは、事前に聴いておきましょう。
このコマでは人物に隠れてしまう箇所でも、
別のコマにコピペして使うことがあるので、
こちらで勝手に決めつけないようにします。
 
赤い枠で、枠からはみ出して
「ここまで描いてください」という指示がありますから
別のコマにコピペして使うんだなと推測できます。

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次の原稿です。

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参考写真なしの背景指示です。
青いラインで、ざっくりとしたアタリと
「校舎」とか「木」「ビル」「でんちゅう」とか
書いてあります。
 
こういう場合は、資料写真をもらえない場合は、
ネットで資料を探します。
経験上、
「学校」「校舎」「校門」「電柱」「ビル」とか
ここに書かれてある言葉でググるよりも、
たぶんこの原稿のこういう風景の場合は、
自分の生活圏で、似たような風景がないか思い浮かべて
その場所をグーグルマップのストリートビューで探した方が
目当ての風景を見つけられる気がします。
 
その場合、拾ってきた画像のトレースはNGです。
何となく雰囲気をつかんで下描きを入れて、
先生にチェックしてもらいます。
 
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次の原稿です。
僕の漫画『テン喫茶』の第一話の原稿です。
ざっくり背景のアタリが書いてあります。
先生の原稿に、指示の感じが似ていたので採用しました。
 
茶店の外観とか店内です。
参考写真は無しです。
自分でGoogle画像検索で探して、
ひとコマごとにパース定規を使って下描きを描いていきます。
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はい、これもザックリ系ですね。
 
大病院 ということなので、
グーグル画像検索、大活躍です。
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これは、人物まったく入ってません。
下描きもなしです。
ネームをそのまま貼りつけた状態のようです。
1コマ目と5コマ目 に背景を入れて欲しいという指示です。
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次の原稿、これは見開きになっています。
ネームが貼り付けられた状態です。

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すみません、ちょっとわかりにくいかも知れませんが、
この原稿の場合は、全コマ背景を入れるんじゃなくて
右ページの5コマ目と
左ページの1コマ目 に背景を入れる感じの指示だったと思います。
 
右の5コマ目は、あらかじめ3D素材をレンダリングした画像が
貼り付けられています。
 
このままだと線が均一すぎたり、形がテキトーだったりするので
もうちょっと細部を修正してください、
という指示でした。
 
プラス、走っている車の地面の影と、バックのスピード線を描いて
走ってる感を出してください、という指示でした。
 
左の1コマ目は、以前書いたものをコピペしてもOK、
しなくてもOKという指示です。
コピペする場合は拡大や縮小することになるので、
線の太さを調節して足りないところを書き足してください。
という指示でした。
 
この先生は、コピペが多いので、
すべての線をベクターレイヤーで描いて欲しいという指示を
最初にもらってます。
 
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次のページは、トーン処理の指示です。

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指示は「テキトーに影つけてください」
という感じでざっくりしたものです。
床だけ、「薄いグラデ」という指示があります。
あと、小さいですけどバッグにもグラデという指示があります。
 
指示の赤いラインの途切れ目とか、曖昧な場所もあるんですが、
指示通りテキトーに、そしていい感じに仕上げるのが
アシスタントの腕の見せ所です。
 
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次の原稿、これも見開きです。

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ネームが貼り付けられています。
赤紫で書かれたのが指示です。
 
右の1コマ、2コマ。
左の4コマ、5コマをやってほしいという事です。
 
いろんな先生の背景を描いていて思うのは、
原稿を見て、この作品は、どんな感じの漫画なのかを理解して、
その中に溶け込むような背景や仕上げを心がけることが
大切だと感じます。
 
いろんな漫画を読んだり、自分で描いたりして
勉強しておくべきだと思います。
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これも、ざっくりした指示です。
1コマ目の背景です。
スピード感がある感じです。
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で、次はコチラです。

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写真が貼ってあります。
指示も結構ていねいです。
 
この先生は、各ページに
左下にあるように、細かい注意書きが貼られている先生です。

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赤い枠線があって「この辺までお願いします」とありますので、
写真が足りないところは自分で描き足します。
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で、最後はコチラですね。
 
 
ざっくりなんですが、この先生は、
原稿ファイル送ってくるときも、こちらから送り返すときも
PSDファイルで送信する、と決まっていました。
 
PSDファイルというのは、フォトショップで使ってるファイル形式です。
 
なので、今開いてるのはコミスタで開いてますけども、
まずコミスタで新規ページを作成して、
そこに、フォトショップでJPEGに変換した画像をぺたっと
貼り付けています。
 
で、何をするかというと、
この先生の仕事で僕が任されていたのが
人物を描くことですね。
 
2コマ目の人物の足、
そして4コマ目の人物のアップ。
 
どちらも、主人公です。
 
最初びっくりしたんですが、
先生が自分で描く時間がないということで、
アシスタントに描いてもらっているようでした。
 
過去3話分くらいの全ページのファイルを送ってもらって、
それを参考にして、主人公を、下描きからペン入れまで
描きます。
 
かなりレアなケースだと思いますが、
そういう先生もいらっしゃいました。
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コミスタ編、ご紹介できる原稿は、以上です。
これからアシスタントをしようという方に
少しでも参考になれば嬉しいです。
 
ありがとうございました。
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■この記事は、こちらの動画を文章化したものです。
 
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